著者:一般社団法人埼玉県塗装職人協会 代表理事・中西祐介
外壁塗装を検討する際に「3回塗りと4回塗りの違いって何?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか?
一般的な外壁塗装では3回塗りが標準的な施工方法ですが、場合によっては4回塗りが必要なケースもあります。
実際にはコスト面を気にしないのであれば間違いなく4回塗りの方が良いです。
本記事では、3回塗りと4回塗りの違いや、それぞれのメリット・デメリット、どちらを選ぶべきかを詳しく解説します。

1. 外壁塗装の基本的な流れ
外壁塗装は、主に以下の工程で行われます。
①下塗り(プライマー・シーラー・フィラー)
塗料の密着性を高めるための下地処理。ひび割れ補修や吸い込みを防ぐ
➁中塗り(仕上げ塗料1回目)
塗膜を厚くし、色ムラを防ぐ
➂上塗り(仕上げ塗料2回目)
塗膜を強化し、美観と耐久性を向上させる
通常、上記の3つの工程で仕上げるのが「3回塗り」です。

2. 3回塗りの特徴
メリット

- コストを抑えられる(標準的な施工方法)。
- 施工期間が短い。
- 適切な塗料を使用すれば耐久性も十分(10〜15年)。
デメリット

❌ 劣化が激しい壁では密着が悪く、剥がれやすい場合がある
❌ 吸い込みが多い外壁には仕上がりにムラが出る可能性
3. 4回塗りの特徴
4回塗りは、3回塗りの工程に「追加の下塗り」を加えた施工方法です。
4回塗りの工程
➀下塗り1回目(シーラー・フィラー) 劣化が激しい場合、吸い込み防止・密着性向上のために追加
➁下塗り2回目(追加のシーラー・フィラー) より強力な下地を形成し、塗料の耐久性UP
➂中塗り(仕上げ塗料1回目) 3回塗りと同じ工程
➃上塗り(仕上げ塗料2回目) 仕上げの塗膜を作る
メリット

- 耐久性が向上(15〜20年以上)
- 仕上がりのムラが減る
- 吸い込みが激しい外壁でも均一な仕上がりに
- 高級塗料(フッ素塗料など)の効果を最大限に発揮
デメリット

❌ 施工コストが高くなる(3回塗りより約10〜20%増し)
❌ 施工期間が長くなる(+1日程度)
4. 3回塗りと4回塗り、どちらを選ぶべき?
3回塗りがおすすめのケース
✅ 築10〜15年以内で外壁の劣化が少ない
✅ 予算を抑えたい
✅ 標準的な耐久性(10〜15年)で問題ない
4回塗りがおすすめのケース
✅ 築15年以上で外壁の劣化が進んでいる
✅ ひび割れやチョーキング(白い粉が出る現象)がある
✅モルタル・リシン・スタッコ仕上げなど、塗料の吸い込みが激しい外壁
✅ 高級塗料(フッ素・無機塗料)を使い、最大限の耐久性を求める
✅ より長期間(15〜20年)メンテナンス不要な状態を目指したい

5. まとめ
3回塗り | 4回塗り | |
コスト | 安い(標準) | 高い(+10〜20%) |
耐久性 | 10〜15年 | 15〜20年 |
仕上がり | 普通 | より均一で美しい |
施工期間 | 短い | 長い(+1日程度) |
おすすめのケース | 築10〜15年以内、劣化が少ない場合 | 築15年以上、外壁の劣化が激しい場合 |
基本的には 3回塗りで十分なケースが多い ですが、 高級塗料を使う場合や外壁が劣化している場合は4回塗りを検討すると良いです。外壁塗装は、家の寿命を延ばす大切な工事です。専門業者としっかり相談し、最適な施工方法を選びましょう!
ちなみに埼玉県塗装職人協会ではいかなる場合でも4回塗りを採用しております。通常はコストが10%~20%高くなってしまいますので選択しにくいかもしれませんが、埼玉県塗装職人協会では4回塗りで3回塗りと同等の相場価格でご提供可能です。
つまり屋根+外壁+コーキング+足場の価格を全て足しても30坪の家で90万円で塗装が出来てしまうのです。しかも塗料はシリコンです。塗料がフッ素や無機だと原価が高くなるので、もっと高くなりますけど・・・



コメント