著者:一般社団法人埼玉県塗装職人協会 理事・北地隆男。
今回の用語説明シリーズは細部・専門的な用語についてです。
【過去投稿の用語説明シリーズのリンク】
外壁・屋根塗装の用語集(全般)~用語説明シリーズ – 【公式】埼玉県塗装職人協会
家の付帯部~用語説明シリーズ – 【公式】埼玉県塗装職人協会
コーキングとは?基礎知識まとめ~用語説明シリーズ – 【公式】埼玉県塗装職人協会
外壁塗装における水性塗料と油性塗料の違いとは?~用語説明シリーズ~ – 【公式】埼玉県塗装職人協会
有機塗料or無機塗料の区分と油性塗料or水性塗料の区分の組み合わせ~用語説明シリーズ~ – 【公式】埼玉県塗装職人協会

【あ行】
- 上げ裏 軒天の天井部分など上方に設けられたもので下から見える部分。
- アスファルト防水 アスファルトを用いて、アスファルトフェルト、アスファルトルーフィングを数層張り重ねた防水方法のこと
- ウェザーメーター 促進耐候性試験装置。紫外線照射、温度変化、水の噴射を人工的に行い、耐候性の実験を行なうために使われる。
- ウールローラー 繊維質の毛を筒状の芯に植え込んだ塗装用具。回転軸に取り付け、ローラーに塗料を含ませて転がしながら塗装する。均一な塗膜が得られる。塗料の種類や用途、下地の状態・性質に合わせて選択する。
- 打ちつぎ 既存のコンクリートに接続させてコンクリートを打つこと。またはコンクリート構造物の継ぎ目。コールジョイントとも言われる。
- 打ち放しコンクリート仕上げ 最終仕上げを行なわずコンクリートの質感をそのまま活かした仕上げのこと。
- エアスプレー 塗料を霧状に噴出する塗装工具。
- エアレススプレー 塗料を60~200kg/cm2の高圧まで圧力を加えて吹付けを行う塗装工具。
- エフロ(エフロレッセンス) 石材やコンクリート表面にできる白い結晶のこと。白華とも言う。
- エポキシ樹脂 1分子中にエポキシ基を2個以上有する熱硬化性合成樹脂。塗料以外には接着剤、電気絶縁材料として使用される。
- 縁切り 屋根材の重なり部分で塗料のたまった切片部分をハケなどで横方向に塗料をそぎ取ったり、皮すきなどで余分な塗料を除去すること。
- 凹凸模様仕上げ 塗料で凹凸をつけて、豪華さや高級感をかもし出す仕上げのこと。
- OP 合成樹脂調合ペイント。
【か行】
- かき落とし 塗り壁仕上げの一つ。モルタルで下塗りをした後に、寒水石などとセメントを混ぜ合わせえたものを塗り、乾かないうちにかき落として粗い表面にすること。
- 可使時間 主にエポキシ樹脂や他種類の樹脂の塗料缶を開けたり、二液型の材料を混合してから使えるまでの時間。この時間を過ぎると材料が硬化し使えなくなる。
- エポキシ樹脂はエンジニアリングプラスチック(強度や耐熱性に優れるプラスチック)の一種であり、加熱によって化学反応を起こして固化するタイプで硬化後は極めて硬質で強度が高い。接着性・強度・耐久性・耐水性・耐熱性に優れ、建築塗装・接着剤・床材・電機絶縁等に使われる。紫外線にはやや弱いため外壁塗装作業としては下塗り・防水層・床材・タンク・鉄部防錆用に使用される。
- 架設 架け渡すこと。電線架設、橋架設。
- 可塑剤 合成樹脂をやわらかくするために配合されている
- カーテンウォール 張り壁の一種。工場内で作られた外周壁のこと。
- がらり 羽を取り付けた窓。
- 顔料 円形の粒子で水や溶剤に溶けず薄く塗った後に色彩を付与する性質がある。
- 寒冷紗(かんれいしゃ) 目の荒い薄地の織物。塗装の素地ごしらえ、塗膜の補強材として使われる。
- クラック(亀裂) 温度変化や振動によって起こる割れ目。割れが深くまで及んでいる状態をクラック、浅いものをヘアクラック(微細亀裂)と言う。
- 軽量コンクリート 気乾重量2.0以下のコンクリート。
- 化粧合板 表面に着色、印刷、塗装を施した合板。
- 結露(けつろ) 暖房を切った後に、建物内部に起こる現象で湿った空気が露点以下になった時に、空気中の蒸気が液体になること。
- ゲル化 ゲル=コロイド状。溶液の蒸発、冷却または化学変化などによって、ゼリー状の固体になること。
- 工程 全工事から割り出された部門別作業計画のこと。
- 高分子材料 分子量約1万以上の化合物。セルロースやたんぱく質、弾性ゴムなどの天然物質のほか、合成ゴム、合成樹脂、合成繊維などがある。
- 腰壁(こしかべ) 窓台から下方の床までの間の壁。腰の部分にある壁。
- 骨材(こつざい) モルタルやコンクリートの成分となる砂あるいは砂利のこと。
- 碁盤目試験 塗膜の接着力を調べる検査方法。塗膜にタテとヨコ2mm間隔にカッターを入れ、セロテープで引き剥がし接着力を測る。
【さ行】
- 砂骨(さこつ)ローラー ポリウレタン樹脂系の発砲体を円筒状にして芯筒に接着、回転軸を持ったハンドルを装着して、発砲体に塗料あるいは塗材を含ませ転がす。
- サッシ 窓枠と窓框の総称。スチール製、アルミニュウム製のものが多い。
- JASS 日本建築学会が工事別に分類して定めた建築工事の標準仕様。
- JIS 日本工業規格。工業標準化法に基き、鉱工業製品の品質が定められている。品質管理と品質の安定が目的で、通産大臣の許可を受けて表示される。
- シックハウス症候群 建物に使われる建材に含まれる有害化学物質が原因で、居住者がめまいや吐き気、頭痛などの体調不良を引き起こす症状。
- シート防水 合成ゴムや合成樹脂を原料に積層成形した合成高分子シートを、接着剤で貼り付け防水する。
- ジョイント 継ぎ目、合わせ目のこと。
- 仕様書 工事の内容を詳細に記載した書類。使用材料、施工方法などが書かれている。
- スチップル ゆず肌模様。細かな凹凸模様のこと。
- スラブ 鉄筋コンクリート床のこと。
- スレート 屋根葺替材料に使われるもの。石綿スレートなどがある。
- セメントフィラー 合成樹脂エマルションを混合したセメント補修材。
- セメント防水 モルタルまたはコンクリートの吸水及び透水を防ぐために、隙間の充填や石灰の溶出を防ぐものなどがある。
- 促進試験 材料に各種の条件を与えて長時間かかる材質変化を短時間で変化させる試験。ウェザーメーターなど。
- 素地・下地 塗装されていない面を素地。塗装対象の塗装面を下地という。
- 素地調整 塗装のために塗装対象素地面を整えるための作業。
【た行】
- ダクト 風道のこと。長方形あるいは円形の空気の送風用、換気用などの用途がある。
- ダストシュート ゴミや塵などを捨てる筒。
- 建端(たっぱ) 軒やパラペットなどの頂部の高さを意味する現場用語。
- だめ 工事や図面がほとんど出来上がったが、まだわずかに残った未完成の部分。
- ダンベル試験 ダンベル型に打ち抜いた試験片を使い膜物性(伸び、引っ張り強度)を測定すること。
- 単層(たんそう) 中塗り・上塗り、上塗りのみの工程のうち、同一材料で仕上た塗膜。
- 中性化(ちゅうせいか) セメントモルタル、コンクリートが大気中の炭酸ガスなどの影響で、アルカリ性が低下していく減少を言う。
- 妻壁(つまかべ) シェル構造の妻部に設ける壁状の補鋼材のこと。一般的には中層建物で窓のない両側の壁。
- 面一(つらいち) 隣り合わせる二つの面が平滑にそろっていることをいう。
- デッキブラシ 長柄のついているブラシのこと。
- テクスチャー 仕上げ模様。パターンの意。
- 鉄筋爆裂 コンクリート中の鉄筋がさびて膨張しコンクリートが剥落した状態
- テラス 庭園や街路に張り出したコンクリートやレンガなどを敷き詰めた場所。
- 天端(てんば) 上面、頂部。下端の対語。
- 透湿性(とうしつせい) 水蒸気を透過させる性質を有すること。
- 塗装間隔 一工程が終わり、次の塗装作業ができるまでの間隔時間。
- 取合(とりあい) 構造物の接合部分のこと。
【な行】
- 内部結露 建築物の内部に生じる結露のこと。
- 野丁場(のちょうば) 一般的に大型物件の工事現場のこと。
【は行】
- パース 建物の外観と内部を遠近法で立体的に表した図面。
- 暴露試験 屋外に試験対象物を置いて変化を調べる方法。
- 巾木(はばき) 壁の一番下の床につく部分に取り付ける横木のこと。壁面底部の損傷を防ぐ。
- パラペット 屋上、橋、吹抜け廊下、プラットフォームなどの構造で、その先端を保護するために設けられた低い手摺壁。
- ビディ(本足場) 足場架構法の一つで、腕木上に足場板を架け渡して作業床にする。
- ピーリング はがれ、あるいははぎとりのことをいう。また膜やシートに切れ目を入れ引き剥がしテストをすること。
- ピロティ 建物の1階、2階を列柱で支え、柱もしくは壁だけで地上階自由に通り抜けられる空間にしたもの。
- ピンニング工法 モルタルの浮き部を補修する際、ステンレス製のピンなどを埋め込む工法。
- 吹き付け塗装 塗料を霧状にして吹き付ける塗装方法。
- 複層(ふくそう) 下塗り・中塗り・上塗りでそれぞれ異なった材料で塗り重ねた仕上げ塗膜。
- 不陸(ふりく) 塗装面が平らでないこと。
- ブリスター 塗膜表面に生じた水泡や膨れのこと。
- プレキャストコンクリート(PC) あらかじめ工場内で柱、梁、床板などの部材に加工されたコンクリート。
- プレハブ 工場生産された部材で組み立てられた建物のこと。
- ヘアクラック 細かなひび割れのこと。
- ヘッド押え 主材を吹き付けた後、凸部をコテやローラーでならすこと。または乾燥後にサンダーで凸部を削り模様を整える。
- ポリマー 重合体。化合物の分子が重合して生成した化合物。
- ボーダー へり、ふち、端、境。
- ペーパー サンドペーパーの略。
【ま行】
- マンセル(記号) 色の性質を説明し、その表示方法を規定したもの。色相、明度、彩度の色の三属性を三方向に立体化する。
- 見切縁 壁の隅など仕上げ材料が変わるところに入れる細かい材のこと。
- 水洗い 水で素地を洗うこと。(水切り は雨水が壁面に伝わるのを防ぐため、窓台石や蛇腹の下面に設ける小溝)
- 目地 レンガやブロック造りなどの継ぎ目のことをいう。
- 面調整 塗装下地を塗装に適した状態にすること。
- メンテナンス 保守のこと。
- モルタル外壁:セメントと砂、水を混ぜたモルタルを下地に塗り、仕上げる外壁で、自由なデザインが可能。モルタルとは砂とセメントと水を混ぜ合わせて作る建築材料で、主に仕上げに用いられる。
- モルタル浮き コンクリート・モルタル仕上げの躯体で、年数が経つにつれて、それぞれが分裂した状態のこと。
- モルタル欠落 モルタルが破損し剥がれ落ちた状態。
- モルタル防水 セメントと砂を水で練ったものに防水剤を混合して施工する工法。
- モルタル外壁:セメントと砂、水を混ぜたモルタルを下地に塗り、仕上げる外壁で、自由なデザインが可能。モルタルとは砂とセメントと水を混ぜ合わせて作る建築材料で、主に仕上げに用いられる。
【や行】
- ゆず肌スタッコ 自然石の風合いをそのまま生かした仕上げにするために、粗粒石膏や石灰質セメントなどを荒吹きして、重量感のあるゆず肌状にする工法。
【わ行】
- ワイヤブラシ 針金で作られたブラシ。素地の汚れやカビなどを落とすために使われる。

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