2025.04.09

外壁と屋根を同時に塗装するべき理由

著者：一般社団法人埼玉県塗装職人協会　　理事・北地隆男

住宅の外観を美しく、耐久性を高めて長持ちさせるには、定期的な外壁と屋根の塗装は非常に重要です。しかしながら、実際には外壁だけを塗り、屋根の塗装を後回しにしてしまうケースも見られます。外壁と屋根を同時に塗装することは、時間やコストの削減にもつながるため、効率的で合理的なメンテナンス手法です。更に、見た目の統一感が生まれ、美観や印象が上がるだけでなく、資産価値が向上します。

1. 外壁と屋根を同時に塗装するメリット

（1）費用の低減化

外壁と屋根を同時に施工することで、

➀足場の設置が１回で済む

➁職人の移動・作業効率化による人件費削減

➂資材運搬コストの削減

上記➀➁➂により、外壁と屋根を分けて塗装を行うより、トータル見積費用は20％以上安くなります。勿論、外壁と屋根各々単体の費用は、外壁・屋根セット費用よりは安いので、ご予算と外壁・屋根各々の状況も考慮されるべきはあります。しかしながら、外壁・屋根のメンテナンスが必要な時期に差し掛かっていて且つご予算的に問題がないなら、外壁・屋根セット費用は屋根各々単体の合計費用より20％以上は安くなることから、同時に行うべきなのです。

（2）見た目の統一感とデザイン性・美観の向上

同じ塗装業者が一括して塗装工事を担当することで、

➀仕上がりに統一感　➁技術レベルが一定　➂全体品質管理が安定　

上記①➁➂により、見た目の統一感とデザイン性が向上します。

また外壁の色は住宅全体の印象だけでなく資産価値を大きく左右するため、塗装の専門家は、

①周囲の景観に調和する色　②建物のスタイルに合った色　③家の特徴や個性を引き立てる　

上記➀➁➂に基づいた色選びを推奨しています。ところが、外壁と屋根を行う施工業者・職人が異なると、その方針・考え方にずれが生じる可能性が出ます。屋根・外壁の塗装工事を同じ塗装業者が同時に行うことで、色や仕上がりをトータルに調整することができます。より美しく、理想的な外観を実現できます。全体に統一感が生まれ、住宅の印象だけでなく資産価値が高まります。