外壁塗装の一般的な費用相場と変動要素

著者：一般社団法人埼玉県塗装職人協会　　理事・北地隆男。

外壁塗装にかかる費用は、建物の大きさや塗料の種類、下地の状態などによって変動します。一般的な戸建て住宅（30坪程度）の場合、外壁・屋根・付帯部塗装＋足場・養生の相場は、およそ100万〜150万円前後です。尚、外壁塗装のみでそれ以外の塗装を行わずコーキングや補修がない前提であれば、外壁塗装と足場のセットで、50万円～60万円（塗料グレードに拠る）が標準です。

費用に幅がある主な要因は次の通りです。

（１）建物の規模・形状

坪数の大きさ、また同じ坪数でも壁や屋根の面積が大きいほど塗料や手間が増えるため費用も上がります。また複雑な凹凸が多い外壁や3階建て以上の住宅は足場代や作業量が増加します。

（２）塗料の種類・グレード

安価なアクリル塗料から、耐久性の高いフッ素塗料・無機塗料まで種類によって単価が異なります。例えば、最も費用と品質・耐久性のバランスが取れているシリコン塗料は、比較的安価で耐用年数が10〜12年程度、高級なフッ素や無機塗料は値段が高い分耐用年数が15〜20年と差があります。

外壁・屋根塗装の用語集（全般）～用語説明シリーズ – 【公式】埼玉県塗装職人協会

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（３）下地処理・コーキング

下地の傷み具合により補修費用がかかります。またひび割れ補修やコーキング打ち替えをどれ位のレベルで行うかでも、費用が変わります。

（４）付帯部の塗装有無

外壁や屋根以外のパーツである 付帯部、具体的には・・・破風・鼻隠し・軒天・幕板・雨樋・雨戸・戸袋・笠木・水切り・換気フード等、どの箇所を塗装するかしないかでも費用は変ります。

家の付帯部～用語説明シリーズ – 【公式】埼玉県塗装職人協会

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（５）立地条件による足場代の変動

高所作業や狭小地での足場設置が難しい場合、足場代が若干上がることがあります。

（７）保証の有無

保証、アフターサービスの有無、その内容により、費用は変ります。

見積もりをとる際には、あまりに高額な見積もりや逆に極端に安すぎる見積もりには注意が必要です。相場とかけ離れた金額を提示する業者は、法外な利益を乗せていたり、逆に手抜き工事のリスクがあります。適正価格の範囲を把握した上で比較検討することが大切です。

費用を抑える工夫として、塗装の閑散期（梅雨時期や冬季）に依頼すると割引が受けられるケースや、塗装業者が各種キャンペーンで行う無料診断・見積時のプレゼント等です。またお住まいの自治体によっては外壁塗装に対する補助金・助成金がある場合もあります。条件に合えばそうした制度を活用することで負担軽減につながります。